社会を前進させる、新しい技術を確立し、残したい。 A.K 本社 技術本部 技術部 機電チーム 2015年入社 工学研究科未来ロボティクス専攻修了

社会を前進させる、
新しい技術を確立し、残したい。

A.K
本社 技術本部 技術部 機電チーム
2015年入社 工学研究科未来ロボティクス専攻修了

オリエンタル白石との共同研究。
やりたいことができる確信があった。

大学では1年生のときから、ロボット工学を専攻しました。災害時に必要とされるレスキューロボットの研究開発では、実際にロボットを福島第一原発の炉内探索に導入。その後、歩行ロボットの研究開発に取り組み、駆動部であるアクチュエーターの効率化に着手しました。そして大学院に進み、オリエンタル白石との出会いがありました。所属していた研究室とオリエンタル白石の共同研究です。テーマは地下掘削重機に関するもの。地上の堀削・排土を地下で行う重機は、工事終了後解体して搬出する必要があります。この解体作業を人手に頼らず、遠隔操縦で行えるシステムの研究開発を、所属していた研究室とオリエンタル白石との、共同で取り組みました。その縁があって、就活の際にオリエンタル白石から入社の誘いを受けたのです。私は共同研究を通じて、掘削重機自体の自動化に取り組みたいという想いがありました。その希望を受け入れてくれたことで、オリエンタル白石への入社を決めました。

「ニューマチックケーソン工法」、
掘削重機の自動運転技術の開発に挑む。

オリエンタル白石には「ニューマチックケーソン工法」という特化技術があります。これは地上で鉄筋コンクリート製の躯体を構築し、地下水圧に見合った圧縮空気を送り込んで地下水の侵入を防ぎつつ、躯体を沈下させる工法。橋梁や建造物の基礎として、また下水ポンプ場、地下調整池の本体構造物として幅広く活用されています。私が入社以来取り組んでいるのは、この「ニューマチックケーソン工法」で使われている掘削重機「ケーソンショベル」の自動運転技術の研究開発です。現在、「ケーソンショベル」は、遠隔操作によってコントロールされていますが、現場作業の担い手が不足する中、建設業界における省人化・省力化は喫緊の課題とされています。「ケーソンショベル」の自動運転はそれら課題解決に有効だと考えました。地下という過酷な自然が相手であり、クリアすべき開発テーマは山積していますが、今までなかった技術を生み出し、その技術で建設現場を変えていけることに、大きなやりがいを感じています。

新しい技術にチャレンジする風土。
若い人の想いを受け止める気風。

オリエンタル白石は、「ニューマチックケーソン工法」や「プレストレストコンクリート工法」など、独自性のある特化技術を多数保有しています。それが強みの一つとなっていますが、それに安住することなく、新しい技術を生み出すことに非常に意欲的な気風があります。それは私自身が体感していることでもあります。当時、新入社員であった私の想いを受け入れ、自動運転というまったく新しい技術開発を託してもらいました。不確実でリスクもある研究開発に資源を投入し、新入社員の私が主体的に業務に関わる環境も整えてもらいました。当社には若い人の想いを受け止め、信頼する風土、若い人の意見や実際の経験を尊重し、立場にとらわれずお互いの意見を言い合える環境があると実感しています。また、当社の良さは縦社会でないという点。何かしら問題があれば、部署横断的に連携し協働して取り組むなど、社員の結びつきが強いことも特徴の一つです。

自動運転の第一フェーズで実証実験成功。
工期短縮によるコストダウンも視野に。

現在取り組んでいる「ケーソンショベル」の自動運転技術は、「地盤掘削」「排土運搬」「排土積込」「沈下掘削」、4つの自動化が必要です。その中で、最初に取り組んだのが排土運搬作業の自動化でした。現場での実証実験を2020年2月に実施。実験は成功、現場で稼働できるめどが立っています。今後、安全性確保や不測の事態への対応など、ブラッシュアップを進めていきたいと考えています。同時に次のテーマとして「地盤掘削」の自動運転の技術開発を進めています。入社直後の開発当初は、自動運転技術に懐疑的だった人も少なくありませんでしたが、開発が進むにつれて多くの人が理解を示してくれるようになってきました。自動運転が実現すれば、24時間稼働可能であり、担い手不足という課題解決のみならず、工期短縮によるコストダウンも可能になってきます。まだ道半ばですが、5~10年後には自動運転技術を完成させたい。社会を前に進める技術を確立し、残したいと考えています。

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