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環境負荷低減 CO2削減コンクリート

オリエンタル白石のCO2削減コンクリートの特徴

当社はCO2削減するコンクリートの開発に取組んでいます。CO2を削減するための方法の一つとして、セメントを高炉スラグ微粉末に置換することが一般に行われています。高炉スラグ微粉末を用いる場合、高炉スラグ微粉末の利点や配合に占める割合の大きさが強調されがちですが、当社ではいかに高耐久のCO2削減コンクリート構造物を建造するかをテーマに鋭意研究に取り組んでいます。

試験用壁高欄(脱型直後 吊り上げ)
コンクリートにある緑灰色の模様は、高炉スラグ微粉末の硫黄による発色であり、
1週間ぐらいで消える

CO2削減コンクリートのキーとなる「高炉スラグ微粉末」

高炉スラグ微粉末は、製鋼工程で生成される副産物です。高炉スラグ微粉末を大量に用いたコンクリートはアルカリ成分が少なくなるため、中性化による鉄筋の腐食などを避ける必要がでてきます。また、コンクリートの組織についても炭酸化や自己収縮による変化が生じることが考えられます。 一方で、高炉スラグ微粉末には以下のような多くのメリットがありコンクリートの組織を緻密にすることが期待されます。

  • 耐凍結融解性に優れている
  • アルカリシリカ反応を抑制する
  • 塩化物が固定される
  • 耐酸性が高い

CO2削減のキーとなる高炉スラグ微粉末は、鉄を製造するときの原材料の種類や銘柄、産地、化学成分、高炉スラグが副産する高炉の設備、操業温度、溶融スラグにかける水の量など様々な要因によって特性が異なります。高炉スラグを粉砕、分級した高炉スラグ微粉末は、粉末度によって物理的に異なった特性を示すばかりではなく、粉砕によって化学的な結合状態まで変化します。さらに高炉スラグ微粉末を用いたコンクリートの硬化は、一般にいわれているセメントの水和による硬化とは異なるもので、セメントの種類や配合の組み合わせなどによっても特性が異なります。 このような材料の特性を熟知し長年コンクリートと向き合ってきたオリエンタル白石の研究者や技術者が、用途に応じてそれぞれの特徴を活かせるCO2削減コンクリートの製品開発を進めています。

試験用壁高欄(脱型直後)
試験用壁高欄(組立後)
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